落ち着いた和の文化、石川

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加賀地方で生まれた山中漆器と九谷焼

木肌の美しさを生かした山中漆器

加賀地方は、石川県の県南部にあたります。ここでは、金沢市以外の加賀地方の伝統工芸をご紹介します。
まず、日本一の生産を誇る山中漆器。安土桃山時代、加賀市の山中温泉に近い集落にろくろ師が移住してきたことが起源だと言われています。
その後、山中温泉の土産品や茶道具の生産地として発展しました。

山中漆器の特徴は、木の味わいを十二分に生かしていること。優れたろくろ技術により木肌にさまざまな筋模様をつけ、木目を際立たせるように漆を何度も拭きながら木地にしみ込ませるのです。
また、最近では現代人の生活スタイルにあったデザイン性の高いの漆器も次々と生み出され、海外からも注目されています。

毎年ゴールデンウィークには、山中温泉で「山中漆器まつり」が行われていますよ。産地直売のお買い得な漆器の中からお気に入りの品を見つけてくださいね。

百万石文化を代表するゴージャスな九谷焼

九谷焼は鮮やかな絵付けが特徴の磁器。九谷五彩(赤・黄・緑・紫・紺青)の絵の具で器の面全体に山水花鳥が描かれます。とても豪華なイメージです。

江戸時代初期に大聖寺(だいしょうじ)藩の初代藩主前田利治は、藩士の後藤才次郎を有田に行かせ、製陶技術を学ばせました。大聖寺藩というのは加賀藩の支藩で、城下町は現在、加賀市の中心街になっています。
戻って来た才次郎は、九谷村(加賀市の山中温泉の近く)に窯を開き、村では大胆で華麗な磁器が多く生まれました。この頃の九谷焼は、現在「古九谷」と呼ばれています。骨董品としても名高いですよね。

しかし、約50年ぐらいで九谷焼は突然生産を中止してしまいます。その理由は謎だそうです。そして約100年後、金沢を皮切りに加賀地方各地で窯が開かれ、九谷焼が復活しました。その製造がたいへん盛んになったため、加賀藩は他国から陶磁器を買うことを禁止したそうです。
明治時代には、九谷焼は海外に輸出され、「ジャパンクタニ」として名をはせました。金を惜しみなく施したゴージャスな絵付けが海外のセレブに愛されたんですね。

現代の九谷焼は、伝統を守るとともに最先端をめざして新たな挑戦にも取り組んでいます。九谷焼の自転車九谷焼のバナナ・・・びっくりですよね!

美術品の印象が強い九谷焼ですが、コーヒーカップや茶碗など日常的に使いやすいものもあります。モダンなインテリアにちょこっと華やかな和のテイストを取り入れるのも素敵だと思います。
こちらのかわいいおちょこなどはお酒をたしまなくても並べて飾ったり、小さな多肉植物を植えたりしてもおしゃれですね。
ふたものが好きな私は、九谷焼の陶箱をアクセサリー入れに使ってみたいかな。

現代に受け継がれて来た加賀の技

加賀地方には、ほかに、牛首紬(うしくびつむぎ)、加賀繍(かがぬい)、美川仏壇、加賀獅子頭、太鼓、鶴来打刃物(つるぎうちはもの)、ひのき細工、和紙などが伝わっています。

その中の加賀繍は手刺繍の技術で、仏教の装飾技術として京都から伝わりました。その後、加賀友禅にも施され、高い技術が培われていきました。
土産店には加賀繍の小物も多く、女子には見逃せないですよね。
また、手作りのお好きな方は、自分で刺繍してみるのもオススメです。

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